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公開講座


令和6年度 第2回公開講座の報告です。

多くの市民の方が講演前の健康イベントから参加されていました。皆さんご存知のとおり女性の平均寿命は男性を上回っていますが、女性は閉経によって女性ホルモン(エストロゲン)の分泌量が減少します。これにより、“骨を溶かす働き”と“骨をつくる働き”のバランスが崩れ、骨を溶かす働きが、骨をつくる働きを上回ってしまうので骨がスカスカになりもろくなります。実際、今回の公開講座に参加された方の8割が女性であり、女性の骨粗鬆症への関心の高さがうかがえます。健康イベントでは骨密度測定も実施。骨粗鬆症は骨密度測定で簡易的なことは、調べることができますが、値が低い場合は早めの受診をオススメします。

高齢になると転んだ際の骨折以外にも『いつのまにか骨折』と言って、尻もちをついたときに骨折することもあります。また『くり返し骨折』は、骨粗鬆症や転びやすい環境だと再骨折を起こしやすいため、手術後も骨粗鬆症の治療や運動などを継続的におこなっていくことが必要です。『たかが骨折、されど骨折』のことばの意味するもの。骨折によりQOLの低下だけでなく、気持ちの落ち込み、強いては寝たきりになり、肺炎や床ずれなどを引き起こし命を脅かすことにもなりかねません。ご自身の骨に関心を持ち、定期的に骨の状態をチェックすることが大切です。

骨粗鬆症治療の3本柱

【講義のポイント】
□『転ばないこと』骨密度の低下があってもなくても転ばないことが重要です。そのためには、日頃からコツコツ運動して筋力を低下させないことが大切です。
□食事は、カルシウム(小魚、乳製品など)、ビタミンD(魚など)、ビタミンK(納豆など)を中心にバランス良く。1日に必要な摂取カロリーを制限しないことが大切です。
□転びやすい環境を回避。カーペットは滑りやすくはないか、電気コードはひっかかりやすくはないか、新聞紙は床に落ちていないかなど、生活スペースを意識して工夫してみましょう。
□骨粗鬆症の治療は、継続が大切です。骨密度を低下させず、維持しましょう。

公開講座の様子